ITの専門スタッフを対象にDimensional Researchが実施した世界規模の独立調査で、Windows 10 migrationの導入が依然として限定的ではあるものの、増加していることが明らかになっています。

この調査には、企業のデスクトップとノートパソコンの責任者である1,800人以上のIT専門スタッフが参加し、Windows 10の導入状況や今後の導入計画、使用体験、懸念事項などに関する質問に回答しました。

調査に参加した企業の93%がWindows 10をインストール済みであると回答しましたが、エンドユーザー向けに実稼動させていると回答した企業はわずか37%でした(Windows 10に完全移行している企業はわずか10%)。移行速度は遅いものの、78%の企業が2019年までにWindows 10への完全移行を見込んでいます。

一方、Windows 10への移行を見込んでいる企業の懸念の多くは現在も解消されていません。事実、調査対象者の88%がWindows 10への移行について大きな懸念を抱えていると回答しています。中でも、アプリケーションの互換性の心配、ユーザーのトレーニングの必要性、ユーザーとワークスペースを移行するために必要となる作業が、主な懸念点として挙げられています。また、企業の規模が大きいほど、懸念も大きくなっています。

すでに移行を開始した企業もまた、新しいインターフェースに戸惑うユーザーや、Windows 10のメリットを感じず難色を示すユーザーなど、様々な問題に直面しています。アプリケーションの互換性、ユーザーの混乱や難色などの問題により、調査に参加したIT専門スタッフの80%がこれらの懸念によりWindows 10への移行を延期していると回答しています。

日本のエンドポイント管理市場でのWindows10の現状

株式会社テクノシステムリサーチのユーザー調査結果によりますと、Windows10への移行開始期間の質問に対して、300名のITユーザー回答者の28%が2017年、39%が2018年、23%が2019年と回答しました。2018年1月現在、88%のユーザーが移行する時期を決めていると回答しており、昨年度の28%から大幅に増加している。2019年までに合計59%のユーザーが移行を完了する計画と回答しました。つまり、Windows10への移行時のピークは、2019年のギリギリになりそうです。

Windows10に移行する際の問題点を聞いた結果、移行時の問題よりも運用面での問題点が明らかになりました。

(調査報告書:2017-2018年版:エンドポイント管理市場のマーケティング分析、調査会社:株式会社テクノ・システム・リサーチ) 

今までのアップグレードライフサイクルの変更によって、やはり今後運用体制が懸念になり、課題の中でソフトウェアに求められる機能は下記になります。

  • 約3GBのファイルを配信できる配布機能
  • 社内ネットワークへの負荷軽減を行う中継機能
  • OSイメージの展開やクライアント側での作業を自 動化する機能

Ivantiは、移行時の悩みだけでなく、これらの運用時の悩みもお任せししてください。上記の解決策について、別のブログ記事「Windows10への全面移行間近!Windows10管理の時間と手間を大幅節約する方法」でもご紹介しておりますので、ぜひこちらからお読みください!

さて、移行の話に一旦戻ります。

Ivantiの導入で行を簡単に

ユーザーは、使いやすく、使い慣れたWindows 7のワークスペースから卒業する準備ができているでしょうか?あなた自身はどうでしょうか?Windows 10への移行は気が遠くなるような作業に思えますが、Ivantiのテクノロジーは移行の負担を大幅に軽減します。以下の手順に従えば、新しく、さらに機能が充実したオペレーティングシステム上でプロセスを管理し、予期せぬ問題の発生を軽減し、「ステルス(隠密)」行為やシャドーIT(個人用のデバイスを許可なく使用すること)を排除し、ユーザーにとって使いやすいワークスペースを提供できます。

手順1 - 既存の環境を基準に設定する

先を予測し、規制を遵守し、満足のいくユーザーエクスペリエンスを安全に提供するWindows 10ワークスペースを構築するため、Ivantiはユーザーの既存のワークスペースを分析し、パフォーマンスの障害、生産性の制限、セキュリティの脆弱性につながる可能性を特定することを推奨しています。

Ivanti Insight は、ユーザーエクスペリエンスとエンドポイントのセキュリティに関するデータを収集し分析するために、既存のデスクトップやサーバー環境にインストールできる仮想アプライアンスです。Active Directory経由、Microsoft System Centerなどのサードパーティー製ツール経由、もしくは当社の集約化された展開メカニズム「Ivanti Management Center」を使用して、エンドポイントの邪魔にならないエージェントが展開されます。

Insight Agentはユーザーのワークスペースエクスペリエンスに関連するデータを収集し、定期的にInsight Applianceにアップロードします。ログオン時間やリソースの使用状況、アプリケーションの使用状況やリソースにアクセスするために必要な権限などの指標を記録するためにエンドポイントを分析します。ユーザーが現在ファイルを保存している方法や場所に関する詳細が、ユーザーのファイルとフォルダー(Windows 10への移行において必要不可欠かつ問題となっている要素)を移行における最初のステップとして記録されます。

Insightは、Windows 10への移行前に既存の環境を基準に、簡単な設定方法を提供します。企業はパフォーマンスの問題やセキュリティの脆弱性、規制遵守の脆弱性の可能性を特定でき、データを使用して移行後のユーザーエクスペリエンスを最適化し、Windows 10の受け入れ率を改善します。

手順2 - ユーザーの個人設定を一元管理する

Ivanti Environment Manager は、ユーザーの個人設定をワークスペースから切り離し、デバイスとは関係なくそのデータを管理します。

これにより、提供方法やオペレーティングシステムを問わず、あらゆるワークスペースに動的にユーザー設定を適用することを可能にし、ユーザー設定の一元管理を実現できます。

これは、ローミングプロファイルに代わる、より効率的かつ堅牢な方法となるだけでなく、Windows 10への移行 、break/fix(障害対応)、Citrix関連の移行、デスクトップトランスフォーメーションプロジェクト、さらにはオンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトも簡易化します。

Environment Managerは、パフォーマンスや内蔵のフェイルオーバー、障害復旧、事業継続を最適化するため三層アーキテクチャを活用し、地理的に分散した場所で制限のない拡張性を保証します。ユーザーによるアプリケーションとオペレーティングシステムの設定変更を仮想化します。その後、オフラインでアクセスすることを可能にするため、両方をローカルで圧縮、保存し、同時にオンプレミスまたはクラウド上でも圧縮、保存し一元管理します。これにより、デスクトップやアプリケーションの提供方法に関係なく、パーソナライズされた設定をオンデマンドでユーザーが使用するあらゆるワークスペースまたはオペレーティングシステムにストリーミングできます。

Windows 10への移行プロジェクトの場合、Environment Managerはレガシーマシンのローカルにすでに存在する設定またはローミングプロファイルを取得し、このパーソナライゼーションを瞬時にオンデマンドで新しいWindows 10のワークスペースに提供します。プロファイルのすべての要素を提供することも、選択したアプリケーションやオペレーティングシステムのコンテンツのみを提供することもできます。

オンデマンドでユーザー設定を適用することにより、IT部門はユーザーエクスペリエンスにマイナス影響を与えることなく、プラットフォームとオペレーティングシステム間で簡単にユーザーを移動させることができるようになるため、増加傾向にあるモバイルユーザーの需要に応じることができます。事実、Environment Managerによって提供されたパーソナライゼーションは、ログオンにかかる時間を短縮し、プロファイルに関連するサポートへの問い合わせ電話の件数を減らし、ユーザーエクスペリエンスを向上することが実証されています。

さらに、一般的なWindows 10のローミングプロファイルの容量は160MBですが、SQLデータベースに保存されるEnvironment Managerに保存されるユーザーのパーソナライゼーションデータはユーザー1人あたり約10MBであるため、ストレージの負担が軽減され、他のユーザーのためにデスクの空き容量を増やすことができます。

パーソナライズした設定への差分変更もSQLデータベースに保存されるため、プロファイルが一致しない場合、ユーザープロファイルの他の部分に影響を一切与えることなく、パーソナライゼーション設定をユーザーまたはアプリケーションごとに、ユーザーまたはIT部門によって「問題がないことが確認されている」状態にロールバックできます。これによりユーザーの生産性を最大限に引き出し、プロファイルに関連するサポートチケットを排除できます。

手順3 - アプリケーションとユーザー権限を管理する

Windowsストア経由または従来の方法のいずれかで、Windows 10のエンドポイントに導入されたランサムウェアの脅威、ライセンスが付与されていないソフトウェア、非生産的なアプリケーションをIvanti Application Control を使用して排除できます。

独自のTrusted Ownershipモデルは、従来のホワイトリストやブラックリストに代わる管理方法を提供します。このアプローチはゼロデイ攻撃からエンドポイントを保護し、アンチウィルスソフトウェアなど問題が発生してから対応する古いソリューション(更新の定義をダウンロードまたは適用する前に脅威について知る必要があるもの)の問題を解決します。

Application Controlを導入すると、追加設定なく提供されるTrusted Ownershipによるセキュリティが、アプリケーションのNTFS所有者を検査することで機能します。アプリケーションや実行可能ファイルがユーザーのワークスペースに追加された場合、Trusted Ownershipによって、それらのアプリケーションや実行ファイルは、追加したユーザーの所有物として認識されます。「信頼できる」アプリケーションおよび実行ファイルは、「信頼できる所有者」(管理者やMicrosoft System Centerなどのソフトウェア展開システムなど)によって所有され、ユーザーによってインストール、実行することができます。標準ユーザーなど「信頼されていない」所有者によって導入またはインストールされたアプリケーションや実行ファイルは、瞬時に実行が防止されます。さらに、ネットワークドライブやリムーバルメディア(USBドライブやCDなど)から実行またはインストールが試行されたアプリケーションやコードも特に指定がない限り、自動的にインストールや実行が阻止されます。

従来のホワイトリストおよびブラックリストテクノロジーは、新しいサービスパックやアップグレードがリリースされた場合、一般的に継続的なメンテナンスが必要となるため、結果的にIT部門のサポートコストが増えることに繋がります。さらに、この種のソリューションは多くの場合、ホワイトリストにあるアプリケーションの名前に変更された不明なアプリケーションやブラックリストのアプリケーションによって簡単に潜り抜けられてしまいます。Trusted Ownershipは、アプリケーションやOSコンポーネントにパッチの適用が必要となった場合に、継続的なホワイトリストのメンテナンスを必要とするアプリケーション管理ソリューションに関わるIT部門の負担を軽減します。

ホワイトリストとブラックリストの設定はこれまで通り、NTFS所有者確認を終えた既知のアプリケーションを管理するために、Trusted Ownershipと組み合わせて使用できます。管理者が所有するツール(例えばcmd.exeやftp.exe)など、ユーザーにアクセス権を付与すべきではないアプリケーションを自動的に拒否することができます。もしくは、ホワイトリストとデジタルハッシュチェックを組み合わせて使用することで、既知の信頼できるアプリケーションのみがエンドポイントでの実行を保証されます。

Environment Managerの状況に応じたポリシーを使用すれば、Windows 10環境でのアプリケーションのアクセスをセキュリティと規制遵守をふまえてカスタマイズできます。アクセス権は、ユーザー、ユーザーがログインしている場所、ログインする時間、ログインする方法によって決まります。これらのルールは、グループ、ユーザー、デバイス、プロセスに基づくか、ユーザーによる特定のアプリケーションへアクセスを許可すべき、もしくは許可すべきでないという具体的なシナリオに合わせてカスタマイズできます。

これらの柔軟なアプリケーション管理手法のおかげで、Ivanti Application Controlは、強制的なデバイスベースのソフトウェアライセンス提供ソリューションとしてMicrosoftより評価されています。指定されたアプリケーションの実行権限を持つユーザーやデバイスを管理することで、アプリケーションインスタンスの数や、アプリケーションを実行できるデバイスやユーザー、ユーザーがプログラムを実行できるタイミングや実行できる時間の長さを制限できます。これは、Windows 10に移行する際にソフトウェアのライセンスコストを削減することに役立ちます。

規制遵守を可能にするため、Application Controlの権限管理機能はIT部門がエンドユーザーから完全な管理者権限を容易に剥奪し、代わりに業務に必要なアプリケーションやタスクの昇格権限を提供することを可能にします。

まとめ

Windows 7の延長サポートは2020年に終了します。そして2020年はもう目の前まで迫っています。

しかしながら、一部のIT部門はWindows 10への移行を「最優先事項」ではなく単なる「プロジェクト」と考えています。これは非常に残念なことです。ITアーキテクチャおよびユーザーインターフェースの観点から考えた場合、Windows 10はWindows 7とはまったく異なります。さらに、Windows 10の新しいリリース更新サイクルは、IT部門、そしてユーザーにとって、キャッチアップしていかなければならない課題となるでしょう。

Windows 10への移行プロジェクトに予算が割り当てられていないとしても、IT部門は今すぐ企業のために移行モデルを構築し、移行にかかる時間、費用、労力の負担を見極めることはできます。IT部門はその結果をもって、経営陣(経営陣もエンドユーザーです)を移行プロジェクトに関わらせることができます。いきなり関与させることができなくても、少なくとも話し合いを始めることはできます。主体的なアプローチを取ることで、IT部門は必要に迫られて急な判断を下すのでなく、徹底的に考え抜いた上で適切な判断を下すことができます。

プロセスの一環として、これまでよりもスピードアップしたMicrosoftのリリースサイクルとIT部門がそれに対応する方法を考えてください。新しいリリースサイクルにより、IT部門は複数のWindowsのバージョンを並行して実行することを余儀なくされ、結果として移行が長引くことになるでしょう。Windows 10への移行は厄介な課題ですが、今すぐ着手することで克服できる課題でもあります。

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