デジタル体験のためのIvanti Neuronsで、安全で状況に適した、生産性の高い従業員体験を提供します。
IT 用語の説明
従業員のデジタル体験
従業員のデジタル体験(DEX)とは何か?
従業員のデジタル体験(DEX)とは、従業員の、彼らが勤める組織のデジタル環境との関わり方を指します。 これには、従業員が日常業務を行うために使用するハードウェアやソフトウェア、また、受けられるアクセスやサポートの充実度などが含まれます。
DEXは近代的なビジネスに不可欠です。なぜなら、DEXは、今日のリモートおよびハイブリッドな職場環境における従業員のコミュニケーションや共同作業の方法、また、組織のデジタルワークプレイスが従業員のニーズや志向にどのように適合しているかに関わるからです。 多くの場合、これは企業が消費者に対して一貫した高品質な体験を届ける方法と共通しています。
DEXとは、従業員が仕事中に遭遇するすべてのデジタルタッチポイントの総体であり、従業員が組織のデジタル能力についてどのように感じているかを示すものです。 このように、DEXはITチームにとっての貴重な機会であり、組織内において戦略的な立場をとることができるようになります。
従業員のデジタル体験管理とは何か?
従業員のデジタル体験管理とは、職場における従業員とテクノロジーのすべてのやり取りを監視・最適化することを指します。 その目的は、組織のソフトウェア、ハードウェア、またはクラウドベースのツールを使用する際に従業員が直面する可能性のある問題を特定し、対処することで、継続的にユーザー体験を改善することです。
DEX管理は、ユーザー体験管理(UXM)またはエンドユーザー体験管理(EUEM)と呼ばれることもあります。 しかし、DEEM(デジタル従業員体験管理)やDEX(デジタル体験管理)は、この特定のソリューションの分類に対して最も正確で一般的に使用されている用語です。
有効なDEX管理には、以下のためのツールと戦略が含まれます。デジタル資産の管理と監視、レポートの作成と分析、従業員のデジタル環境とのやり取りに関する問題の自動解決のためのツールと戦略。 最も進化したDEXソリューションには、質的フィードバックやセンチメント分析、セキュリティやアクセスに関する問題への自動解決などの機能が備えられている場合があります。
DEXはリモートワーカーにとってのみ重要なのか?
従業員のデジタル体験に関するほとんどの話題は、リモートワークやハイブリッドな労働環境における生産性の維持にまつわるものですが、従業員体験の向上はどのような状況においても極めて重要です。 従来のオフィス環境においてさえも、ナレッジワーカー(知識労働者)は自身の所属する組織の提供するテクノロジーに大いに依存していますので、DEXはナレッジワーカー(知識労働者)にも適用されるべきであるのは当然です。
DEXはどんなビジネスにとっても重要であり、自社のチームを大切にすることで、どこで働くにしても高い生産性と意欲を保つことができるのです。 しかし、DEXなしにしては、テクノロジーは支援となるどころか、足かせとなる可能性もあります。 どんな職場にも関係するDEXのその他のメリットとしては、生産性の向上、人材の確保と定着、セキュリティやコンプライアンスの強化があります。
XLAとは何か?
XLAとは経験水準協定を指します。 XLAはDEXの基準を設定し、組織が満足度をより適切に測定するのに役立ちます。 XLAは、テクノロジーがどのように従業員の体験を向上(または低下)させるかに基づいて成功を定義することで、従業員をデジタルワークプレイス戦略の中央に据えます。
多くの点で、XLAはサービスレベル契約(SLA)を反映しています。 しかし、SLAと異なるのは、XLAが従業員の稼働率や応答性よりも幸福と生産性に焦点を置いていることです。 これには、テクノロジーの性能に関連する定量的指標と、従業員の包括的な満足度、デジタル導入、ヘルプデスクの経験を捉える定性的指標が含まれます。
XLAは、取引ごとの満足度だけでなく、継続的に満足度を測定します。 これには、従業員ネットプロモータースコア(ENPS)などの指標を使用して従業員の経験を定期的に測定すること、また状況ごとにターゲットを絞った評価を行うことが含まれます。 例えば、ある組織では四半期ごとに従業員の包括的な満足度を測定しますが、新規のコラボレーションツールやデジタルソリューションの導入直後に、迅速なフィードバックを得るための臨時調査を実施するかもしれません。
SLAとは異なり、XLAは実在するエンドユーザーの実際の使用感をベンチマークします。これは、サーバー、SaaSサービス、ネットワークなどの資産のパフォーマンスや稼働状況を追跡するだけではありません。バックエンドサーバー上のアプリケーションのパフォーマンスを測定するのではなく、従業員が特定のエンドポイントデバイスやアプリケーションを使用する際の使用感を追跡し、ベンチマークは、実在するユーザーを対象にリアルタイムで実施されます。 しかし、これを人工的なテストで補い、人々に影響が出る前にIT部門が問題を積極的に解決することに集中できるようにすることも可能です。
XLAとSLAの異なる点は何か?
IT部門では長年、サービスレベル契約(SLA)を使用し、顧客と社内チームの両方に対して、テクノロジーのパフォーマンスとサービスの稼働状況をベンチマークしてきました。 体験レベル契約(XLA)も同様のコンセプトですが、その目的は、デジタルテクノロジーの有効性を測定し、従業員体験を向上させることです。
SLAがサービスの稼働時間と利用可能かどうかに重点を置いているのに対し、XLAは従業員が職場でどのようにデジタルテクノロジーと関わるのかに重点を置いています。 バックエンドシステムとサービスを監視するだけではなく、XLAは、従業員の満足度、生産性、デジタル導入、ヘルプデスクの経験といった、事業の成果に直接結びつくものを測定します。
XLAとSLAはしばしば連携して使用され、一元化された文書の一部を形成することがあります。 SLAがサーバーのパフォーマンス、クラウドサービスが利用可能かどうか、ヘルプデスクのチケット量などのIT部門中心の指標に重点を置いている一方で、XLAはアプリケーションのロードにかかる時間、従業員のフィードバック、コミュニケーションおよびコラボレーションプラットフォーム全体で収集された一般的な意見などの従業員の経験により密接に関連する指標が含まれています。
従来のSLA指標はしばしば、何らかの形でエンドユーザー体験に結び付けられていましたが、従業員体験に焦点を当てていないため、ITチームは従業員の具体的なニーズに気付かないことがあります。 この焦点の不足が、エンドユーザーのサポートに関して積極的なアプローチではなく、反応的なアプローチを助長してしまいます。 さらに、SLAのSLAの標準化が広く浸透したことで、差別化の余地がなく、組織は提供する体験の質ではなくコストで競わざるを得なくなっています。
従業員のデジタル体験(DEX)スコアとは何か?
DEXスコアを使えば、IT管理者はデジタル従業員体験を数値化することができます。 これにより、従業員が業務を行う際に使用するデバイス、アプリケーション、オペレーティングシステムに関する状況に応じた洞察を360度の視野で把握することができます。
Ivanti Neuronsは、慎重に選択された一連の指標、機械学習アルゴリズム、統計モデルに基づいてDEXスコアを計算します。 スコアは0から100の間で示され、スコアが高いほど従業員の満足度が高いことを示します。 これにより、IT管理者は以下のようないくつかの主要分野の指標を監視することができます。
- デバイスの年齢、プロセッサーの速度、ブートの劣化、システム障害、保証、メモリ、ストレージの指標を含むデバイス
- 未処理のチケット数、優先度、緊急度の指標を含むサポート
- ロードにかかる時間、エラー、ユーザー操作などの指標を含むアプリケーション
- セキュリティ、脆弱性スキャンデータやマルウェア対策のバージョンなどの指標を含むセキュリティ
DEXスコアは、インベントリスキャンが行われるたびに、あるいは追跡された指標に変更があったときに、自動的に更新されます。 このプロセスの自動化により、管理者は潜在的な問題を特定し、エンドユーザー体験を積極的に向上させるための改善策を提案することができます。
DEXスコアは何を教えてくれるのか?
統計モデルと機械学習を組み合わせて使うことで、DEXスコアは、従業員が組織のデジタル環境を構成するそれぞれのアプリケーション、システム、サービス、デバイスに対する全体的な満足度を数値化します。 各エンドポイントに対して0から100の範囲で示されるスコアは、100が最高の従業員体験を表します。
DEXスコアを使えば、潜在的な問題を直感的に特定することができるとともに、従業員体験を積極的に改善するのに有効な実行可能な改善策を提案します。 IT管理者はそのスコアを精査し、あるデバイスに対するスコアを算出するために使用された指標の全リストを確認することができます。 これにより、ITチームは、ITチームは問題や改善の余地がある分野をあらかじめ特定することができます。
例えば、測定基準には、利用可能なメモリやストレージ容量、ウイルス対策の保護状況、パッチの展開状況などが含まれる場合があります。 信頼性の高いスコアリングシステムは、特定の資産のすべての主要な側面におけるデジタル体験全体を網羅すべきです。 そのため、指標にはサービス管理、アプリケーション、デバイス、セキュリティに関するものが含まれる必要があります。
組織に与える影響
従業員のデジタル体験に投資するメリットは何か?
従業員のデジタル体験に投資することにより、従業員を支援し、生産性と意欲を高めることで組織に利益をもたらすことができます。 デジタルな仕事環境における従業員の満足度と生産性を常に測定することで、DEXへの投資は、ハイブリッドワークの時代における成功と成長の重要な推進力となります。 DEXはまた、チケットの量を減らし、より専門性を高めるような影響力のあるプロジェクトに関与する時間を充てられるなど、ITチームにプラスの影響をもたらします。
堅牢なDEXは、生産性を超えた以下のような多くのメリットをもたらします:人材確保と定着率の向上
- 組織全体にわたる合理化されたコンプライアンス
- 企業資産の管理強化によるセキュリティリスクの軽減
- リモートまたはハイブリッド環境における企業資源へのアクセスの際の摩擦の軽減
Ivantiの従業員のデジタル体験の現状に関する調査では、従業員の半数が会社が提供するテクノロジーに不満を覚えていて、四分の一強がそれを理由に退職を考えていることが分かりました。 この報告によりもう一つ明らかになったのは、CISOの半数近くが、業務の中断を最小限に抑えるために、パンデミックの最中に少なくとも一度はセキュリティプロトコルを逸脱したことがあると認めていることです。
Ivanti Neuronsのようなデジタル体験のためのDEXソリューションは、ITチームに状況に応じた洞察とインテリジェントな自動化を提供し、セキュリティ上の脆弱性やその他のIT問題を事前に検知して解決することで、リスクを低減し、従業員体験を向上させます。 それとは対照に、従来の管理ツールはユーザー体験の問題を十分に把握し、それに対応するように設計されていません。
DEXに投資することで、IT部門は、サービスの提供におけるギャップを埋め、データを分析して従業員体験を評価・数値化し、積極的にサポートを提供することができます。これにより、生産性、満足度、セキュリティの向上につながります。
Eブック:DEXの始め方
優れた従業員のデジタル体験のメリットは何か?
堅牢なデジタル従業員体験戦略とそれを支援する管理ツールを持つ組織は、テクノロジーがもたらす問題を大幅に軽減し、セキュリティを強化し、従業員の生産性を向上させることができます。 さらに、成熟したDEX戦略を持つ組織のほぼ3分の2が、従業員の定着率が向上したと
報告しています。 これらのメリットはビジネスの収益に直接影響を与え、IT管理者にとってDEXは、組織に測定可能な価値を付加する有望な新たな機会となります。 さらに、チケット数の軽減とより戦略的な取り組みに集中する時間が増えることで、ITチーム自身もより効率的な仕事環境を享受できます。
従業員のデジタル体験はどのように生産性に影響を与えるのか?
従業員のデジタル体験は、職場の生産性に大きな影響を与えます。 一般的なテクノロジーの問題は、従業員の業務を1日平均4回中断します。 問題が解決した後に従業員が再び集中して作業を再開するまでにかかる時間を考慮すると、1つの障害を克服するには約20分かかります。 これは、シャドーITの増大を招く一方で、燃え尽き症候群のリスクを高めることにつながります。
生産性に影響を与える一般的な問題には、アクセスや認証などのセキュリティ要件を満たすこと、VPNサーバーへの接続、マルウェアのスキャン、パッチの展開待ちなどが含まれます。 その他の一般的な問題には、クラウドホスト型のSaaSやその他のウェブサービスへの接続不良、デバイス、アプリケーション、ネットワーク接続の速度が遅いことが挙げられます。
これらの頻発する障害は、ITチームの効率性も妨げます。というのも、ユーザーの40%が少なくとも週に1回はヘルプデスクにサポートの問い合わせを行うため、運用コストが増加するからです。 しかし、一部のユーザーはIT部門のサポートを求める代わりに、ITの資格を持たない同僚に頼る場合もあります。これは生産性を低下させ、シャドーITのリスクを高める可能性をもたらします。 結局のところ、IT部門が根本的な原因を特定・対処できない限り、このような障害は再発する可能性が高く、生産性と費用に複合的な影響を及ぼすことになります。 分析と自動化に大きく頼る戦略的な取り組みとして、DEXは生産性を大幅に高め、仕事に起因するストレスや燃え尽きのリスクを軽減します。
従業員のデジタル体験はどのようにセキュリティの向上に役立つのか?
分からなければ保護することができません。そのため、従業員のデジタル体験を完全に可視化することで、セキュリティも向上できます。 例えば、AI駆動型のソリューションは、デバイスを自動ロックしたりネットワークから隔離したりなど、セキュリティの強化やコンプライアンス監査のタスクを実行することができます。 その他の機能には、パッチ管理の自動化、マルウェア対策の更新状況の確認、アクセス要求の検証などがあります。
人間中心のアプローチとして、従業員とセキュリティ方針・管理との間の摩擦を最小限に抑えることで、DEXはまた、既存のセキュリティプログラムの有効性を向上させることができます。 これは、セキュリティ管理が意図したように機能する可能性が高まるだけでなく、導入率の向上と従業員が便利さを求めて制御を回避しようとするリスクも顕現します。 つまり、従業員の行動と意思決定のプロセスをより良く理解することで、組織は従業員の行動に影響を与え、リスクを軽減することができるということです。 DEXは、セキュリティ対策に関するさらなるデータや洞察も提供します。例えば、各デバイスのパッチの状態や、最新のマルウェア定義がどの程度最新であるかなどです。
ポッドキャスト: 従業員のデジタル体験におけるセキュリティ
組織は、セキュリティとユーザー体験の目標をどのように一致させることができるか?
最も堅牢な情報セキュリティ戦略は、人間中心のアプローチをとる戦略です。 ユーザー体験とセキュリティ管理は、どの時点においても互いに反目しあうものであってはいけません。また、両者が競合する分野であると見なされるべきでもありません。
セキュリティとユーザー体験を一致させるためには、IT部門とセキュリティチームが、従業員のワークフローを理解し、それらのワークフローと対立せずに補完するような方針と管理を設計する必要があります。 人間中心のセキュリティデザインは、テクノロジーや脅威よりもまず個人を考慮します。 セキュリティは技術的な問題というよりも、主に人間的な課題であることを考えると、これは理にかなっています。 ガートナー社は、2025年までに、セキュリティインシデントの半分以上は、人材不足や人間の起こすエラーが直接的な原因で起きるようになると予測しています。
人間を中心にしたセキュリティの例としては、リスクに適した柔軟な制御を提供することが挙げられ、これは、従業員が使用しているデバイスやアプリケーション、接続元の場所やネットワークなどの状況要因に細心の注意を払った制御です。 DEXと足並みを揃えたセキュリティワークフローを構築するには、長くて複雑なログインプロセスなどの運用上の摩擦を軽減することが必須です。 このように足並みを揃えなければ、従業員が仕事を便利に早く終わらせるために規制を回避しようとするリスクははるかに高くなります。
例えば、従業員が自身の役割を遂行するのに必要なすべての必要なアプリケーションとデータに、シングルサインオン(SSO)とパスワード不要のセキュリティでアクセスできることは、エンドユーザーにとって、複数の異なるログイン認証情報を覚えておくことよりもはるかに容易です。
企業は、セキュリティがデジタル従業員体験に悪影響を与えないことをどのように確認すればいよいのか?
多くのデジタルな仕事環境では、セキュリティ対策が業務を妨げ、従業員の日常業務に支障をきたすことがあります。 最大限の効率と安全性を達成するには、このような事態は避けなければなりません。 セキュリティと従業員の体験を相反する分野として捉えるのではなく、それらを生産性レベルの向上のために連携して取り組むべき分野として捉えるべきです。
第一に、IT管理者はセキュリティインシデントを防止すること自体が従業員体験を向上させる方法になり得ると認識すべきです。 セキュリティに関する懸念はもちろん正当なものであり、情報漏洩は生産性に重大な影響を及ぼす可能性があります。 その一方で、摩擦の高い認証プロセス、パッチの展開プロセス、ネットワークトンネリングソリューションなどの複雑なセキュリティ管理も、エンドポイントのパフォーマンスを低下させ、従業員に混乱をもたらす可能性があります。
DEXにおけるセキュリティの影響を最小限に抑えるには、IT部門とセキュリティチームは、従業員の通常の業務フローに沿った適応性のある自動化プロセスを展開する必要があります。 人間中心のデザイン原則に沿ったセキュリティソリューション、例えばシングルサインオン(SSO)や最小権限の原則(PoLP)などは、セキュリティの基準を可能な限り高く保ちながら、摩擦や混乱を最小限に抑えることができます。 さらに、リスクベースの脆弱性管理と自動化されたパッチ展開により、企業はエンドポイントのパフォーマンスとサービス提供への影響を最小限に抑えながらセキュリティを維持することができます。 このようにすることで、DEXはIT部門とセキュリティチーム間のより密接な連携を促進します。
従業員のデジタル体験(DEX)管理
従業員のデジタル体験(DEX)はどのよう測定できるか?
従業員のデジタル体験の測定の1つ目のステップは、ユーザーエンドポイント、セキュリティ管理、そしてそれらが依存するサービスに関するすべてのデータポイントの集約です。 管理者は、データの集約により、エンドツーエンドのユーザー体験を包括的に把握することができます。 また、最新のアナリティクスソリューションは、背景を踏まえた洞察や改善策も提案し、問題が従業員に影響を及ぼすのを防ぐのに役立ちます。 時間の経過とともに蓄積されたデータは、確立されたトレンドのベースラインに基づいて、体験の追跡と最適化に役立ちます。
DEXを測定する際のもう一つの主要な指標の一つはDEXスコアです。これは、従業員のデジタルワークプレイスでの経験をシンプルかつ大局的に測定する方法を提供します。 経験レベル契約(XLA)を結んでいる企業の場合、一般的にDEXスコアが主な成功指標となります。
さらに、経営陣は、アンケートや面接に加え、コミュニケーションチャネルのセンチメント分析のようなインタラクティブな完全に自動化された測定法を通じて、DEXを測定することもできます。 例えば、組織はユーザーの行動ややり取りを追跡して、一般的な問題点や改善すべき領域を特定することができます。 こうして得られた洞察を利用して、経営陣はソリューションを開発し、体験を向上させていきます。
質的指標には、アクセス要求、アプリケーションやサービスエラー、応答時間、セッションの長さなどの追跡指標が含まれます。 これらの指標は、ワークフローの効率やデジタルツールの有効性に関する貴重な洞察をもたらし、管理者は効果があるものとそうでないものを特定することができます。
従業員のデジタル体験(DEX)の所有者は誰か?
従業員のデジタル体験は、比較的新しい概念であり、サイロ化されて明確な所有者がいないことも多くあります。 こうした環境で、分散したチームが独立してDEXに影響を与える要因に対処しようと試みますが、多くの場合、中央集権的な視点を欠いています。 この結果、可視性と説明責任が乏しくなり、問題が認知されないままになったり、解決に時間がかかりすぎるという事態を招きます。
当然のことながら、従業員体験には多くの利害関係者が関わっています。 例えば、人事チームはオンボーディング、福利厚生と給与支払い、ワークフロー、それらを支えるテクノロジーに重点的に取り組むでしょう。 一方、エンドユーザーコンピューティング(EUC)の専門家は、個々のアプリケーションの機能に重点を置きますが、アプリケーション間の状況の切り替えを減らすことなどには重点を置きません。 これにより、異なる部門が異なる(場合によっては相反する)指標に重点を置くという事態を招き、より良い従業員体験の提供とは結びつかない可能性があります。
特に大規模な組織では、専門の個人またはグループを置いてDEXを監視、管理、改善するのが理想的です。 この個人がIT、人事、UXなどの各チームを代表する利害関係者のチームを監督します。 DEXを推し進め、その多くの利点を獲得するためには、組織は明確な所有権と説明責任を確立すべきです。その中で、すべてのチームが関連する従業員のフィードバックを収集し、従業員の経験分析を活用し、学習とベストプラクティスを定期的に話し合い、従業員のワークフローにデザイン中心のアプローチを採用します。 この変革において通常、IT管理者が主導して、従業員のテクノロジーに対する期待を理解し、それに応えるために必要な取り組みを実施します。
IT意思決定者は、従業員のデジタル体験を向上させるために何ができるか?
従業員のデジタル体験を向上させるためには、IT管理者は問題が発生してから対応するスタイルから、問題を未然に防ぐアプローチへとシフトする必要があります。 DEXの主な所有者として、DEX向上のためにIT管理者が取るべきステップは以下の通りです。
テクノロジー構成を評価する:既存の技術構成を包括的に監査し、改善が必要な領域を特定します。 エンドユーザー体験に関するリアルタイムデータを収集でき、大規模な問題解決を自動化できるソリューションに投資します。
- データソースを拡張し接続させる:エンドポイント、アプリケーション、サービス、ネットワークログといった関連するすべてのデータソースを接続し、システムをリアルタイムで可視化してパフォーマンスを追跡します。 データソースを拡張し接続させることで、従業員に影響が及ぶ前に、管理者が問題を特定して解決できるようになります。
- 自動化を活用する:自動化されたインタラクティブなソリューションを利用して従業員のフィードバックを収集し、繰り返し起こる問題を事前に解決します。 自動化を活用することで、ヘルプデスクのサポートやその他のITスタッフの負担を軽減し、彼らの時間を戦略的な取り組みに集中させることができます。
Everywhere Workの改善:リモートワークの増加に伴い、必要なツールやテクノロジーを提供して強固なセキュリティ基準を維持しながら、チームがどこからでも仕事ができるよウにすることが不可欠です。 しかし、セキュリティの確保のためにユーザー体験が犠牲になる必要はありません。
従業員のデジタル体験を管理するための主要なベストプラクティスにはどのようなものがあるか?
従業員のデジタル体験を正しく管理すれば、組織全体の文化にポジティブな変化をもたらし、生産性を向上させ、主要なビジネス目標の達成に役立ちます。 DEXを効果的に管理するためのベストプラクティスをいくつかご紹介します:
- DEXを製品のように扱う:IT管理者はDEXを製品のように扱い、従業員をお客様として対応するべきです。 製品のような思考を持つということは、ユーザー中心のアプローチでデザインと提供を行い、エンドユーザーに価値を提供することに重点を置くということです。
- ユーザーのニーズに重点を置く:従業員のニーズに対する共感性を養うことで、IT管理者は従業員の体験を向上させるソリューションを生み出すことができます。 これは、ユーザーの体験と彼らの抱える問題や目標を理解し、その知識を活用してより魅力的な体験を提供するということです。
- 成果を重視するアプローチを取る:アウトプットよりも成果に焦点を当てる。 成果とは、従業員の満足度など、事業に直接価値を加えるもののことです。 一方のアウトプット、例えば展開されたデバイスの数や解決されたチケットの数などは、必ずしも事業価値に直結するものではありません。
- デジタルワークプレイスを完全に把握する: ITチームは、従業員が日常業務を行うために使用するすべてのデバイス、アプリケーション、その他のデジタル資産を追跡する必要があります。 完全に把握することで、管理者は従業員体験を完全に可視化することができ、それを最適化するための知識を得ることができます。 さらに、DEXは従業員が業務に使用するデバイス(ノートパソコン、タブレット、デスクトップPCなどを含む)間のシームレスな移行をサポートすべきです。
組織はどのようにすれば従業員のデジタル体験を最も効果的に管理できるか?
従業員のデジタル体験を最も効果的に管理する方法は、積極的なアプローチをとることです。 理想的には、問題が起きるのを事前に可能な限り防ぐことです。発生した場合は、従業員に悪影響が及ぶ前に改善措置を講じます。 特に現在ITチームの半数以上が最終的に手動で問題を診断し解決しているという現状を踏まえると、AI搭載のインテリジェントな自動化はプロセスの重要な一部です。 このプロセスには時間も労力も要し、混乱を招くことは避けられません。
デジタル体験のためのIvanti Neuronsのようなソリューションは、AI搭載修復機能と連動するインテリジェントなデータ収集・分析を活用し、頻繁に報告される問題の根本原因を特定し、迅速に解決します。 問題解決を自動化することで、ITチームは戦略的な意思決定や、新しいサービスや改善されたサービスの導入に時間を割くことができます。
技術的な観点から見ると、DEX管理にはデジタルワークプレイス全体を包括的に把握することが必要です。 これには、従業員体験を完全に可視化するために、技術構成全体に監視および分析ツールを導入することが含まれます。
ウェビナー:デジタル従業員体験の計画と測定の手順ガイド
DEX管理ソリューションで重視すべき点は?
従業員のデジタル体験管理プラットフォームは、管理者がDEX全体の健全性を監視できる機能を備えていることが必要です。 従業員体験を社内の目標に照らし合わせてベンチマークしたり、日常的な問題解決のワークフローを自動化したり、意思決定者に無関係なデータを過剰に提供することなく実行可能な洞察を提供したりするのに役立つはずです。 以下のような主要な機能に注目してください:
- 包括的で詳細に及ぶ可視性:プラットフォームはDEXのあらゆる側面をカバーする必要があります。 これには、物理的で仮想的なエンドポイント、クライアント側およびSaaSアプリケーション、社内および社外ネットワークが含まれます。 ソリューションは、初期設定で数千もの指標をサポートし、ユーザーが自分にとって重要な指標を追跡できるものであるべきです。 デスクトップ仮想化(VDI)ソリューションやネイティブの監視ツールとの強力な統合も不可欠です。
- 定量的および質的な洞察: プラットフォームは実行可能な洞察を提供し、IT管理者がDEXのスコアを付け、社内の目標に照らし合わせてベンチマークし、DEXの改善によるビジネス価値を正当化するのに役立つことが必要です。 最も包括的なソリューションは、組み込みの推奨機能を提供することでさらに一歩進んだ取り組みを行い、DEXの実践者が問題を修正し、積極的に防止できるようにしています。 AIを活用したセンチメント分析では、定性的な洞察を集めて、従業員の満足度などを評価することができます。
- 自動修復:どんなDEX管理プラットフォームにおいても、監視が中核的な機能であり続けますが、繰り返し発生する問題の自動修復機能を装備したソリューションを検討しましょう。 業界をリードするプラットフォームは、エンドポイントにまたがる自己修復機能を備えており、自動化、AI、ローコードオーケストレーションにより、数千ものエンドポイントに迅速かつ確実に拡張することができます。 この自己修復により、ヘルプデスクのサポートチームは、戦略的なサービスの向上と人的介入を必要とする問題に重点を置くことができます。
セキュリティとコンプライアンス:プラットフォームは、セキュリティ対策とコンプライアンス方針をシームレスに適用し、エンドユーザーの負担を軽減するものであるべきです。 例えば、シングルサインオン(SSO)やゼロトラスト認証(ZTA)は複雑さを軽減し、企業がどこで業務を展開する場合でも安心を確保するのに役立ちます。 また、総合的なDEXソリューションは、すべてのデバイスの健全性をリアルタイムで監視し、問題を事前に特定して修復策を提供します。
従業員とIT技術構成への影響
従業員のデジタル体験と従業員エンゲージメントの関係とは?
従業員のデジタル体験と従業員エンゲージメントは緊密に関係しています。それは、体験が改善すれは従業員のエンゲージメントを高め、それが生産性の向上につながるからです。 さらに、従業員は、日々の目標に向かって前進していると実感しているときに、最もエンゲージメントが高まります。 しかし、適切な指導がなければ、テクノロジーは生産性の障壁となり、悪い体験が従業員の役割遂行能力を阻害し、苛立ちや意欲の低下につながる可能性があります。
こういったテクノロジーの障壁を取り除き、体験を向上させ、エンゲージメントを高めるのはIT管理者の責任です。 従業員に効果的なツールを提供することで、IT管理者は、チームが日々の目標を達成することを支援し、その結果、生産性と仕事の満足度の向上につながります。 これは、結果として顧客満足度にポジティブな影響を及ぼし、最終的には組織の収益につながります。
従業員のデジタル体験の向上における分析の役割とは何か?
データ分析は、意思決定者が修正措置を実行する際に必要な洞察を提供することで、従業員のデジタル体験の向上に大きな役割を果たします。 分析は、問題とそれが発生しているデバイスに関する情報を提供し、従業員のワークフローへの影響を最小限に抑えながら、管理者が迅速に問題をトラブルシューティング・解決できるようにします。 インタラクティブなリアルタイム分析ダッシュボードは、そのさらに上を行き、従業員の体験をリアルタイムで監視します。
リアルタイム分析に加え、AI搭載のレコメンドエンジンは、実行可能な修正アドバイスを提供します。 こまた、デバイスやソフトウェアの問題のパターンを特定し、将来的な問題を予測し、ITチームが実行できるソリューションを提案することも可能です。 センチメント分析は、DEXのためのもう一つの強力な分析ツールの一つで、コミュニケーションを分析することで、従業員の組織のテクノロジーとのやり取りに対する感情を判断します。 実行可能な洞察に解釈されることで、意思決定者は、採用率、生産性、意欲を高めるために的を絞ったソリューションを提供することができます。
従業員のデジタル体験を製品のように扱うとはどういう意味か?
従業員のデジタル体験を製品のように扱うというのは、お客様に提供する製品やサービスと同じレベルの注意や配慮をもって管理するということです。 この場合、従業員は社内のお客様であり、彼らの成功は直接的にビジネス価値に反映されます。
製品のように扱うというマインドセットを持つということは、デジタルワークプレイスと関わる際のエンドユーザーのニーズや体験に重点を置くということです。 また、成果に基づくアプローチを取るということでもあり、デジタルワークプレイスが従業員のエンゲージメントと生産性に与える影響に基づいて成功を測定することでもあります。
製品のように扱うというマインドセットには、従業員の生産性やエンゲージメントを妨げる可能性のあるすべてのタッチポイントや問題点など、デジタルワークプレイスを包括的に把握することが含まれます。 カスタマー向けの製品と同様に、これには継続的な監視、測定、改善が不可欠であり、進化する従業員の期待に合わせて、製品やサービスが反復的に開発・強化されていきます。