ITサービス管理体験の向上

Ivantiのデジタル体験レポートシリーズ

ヘルプデスクは膨大な作業負荷に苦慮し、エンドユーザーのエクスペリエンスを優先することができません。Ivantiの調査では、データ、自動化、戦略的な統合化をすることに組織がどのようにサービスデスクの効率化と体験を見直して変革できるかを示しています。

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01

自動化

現在の問題

IT サービスデスク管理 (ITSM) ワークフローは、手作業が過度に多く煩瑣です。

オフィスワーカーのほぼ半数 (47%) は、依然としてサービスデスクへの問い合わせに電話を使用しています。これは、IT サポートの数多くの負担の 1 つとなっています。

Ivanti の調査によると、オフィスワーカーがサービスデスクとやり取りする回数は 3 回 / 月です。 これらのやり取りが電話での連絡のように手動で非効率的である場合、IT 部門には過度の負担がかかります。 IT 専門家のほぼ 4 人に 1 人 (23%) が、同僚がバーンアウト(燃え尽き症候群)のために辞職したと答えています。

サービスデスクの最前線で働く従業員は休息を必要としています。



これが重要な理由とは?

自動化によりワークフローを大幅に最適化し、IT 専門家の効率を高め、バーンアウト(燃え尽き症候群)を軽減することができます。従業員のエクスペリエンスを維持向上させることは言うまでもありません。

けれども自動化を使用する組織は多くありません。 現在、サービスデスク チケット自動化を使用する企業は 46%、オンボーディングを自動化を使用する企業は41% にとどまっています。

サービスデスクに求められるソリューションはこのようなタイプのものです! IT 専門家の 95% は、仕事の効率化のために自動化が「非常に」または「ある程度」必要であると考えています。

サービスデスク自動化とは?

  • パスワードのリセット、基本的なトラブルシューティング、新入社員のオンボーディングなど、一般的なサービスリクエストとワークフローを自動化します
  • インテリジェントなチケットルーティングを使用して、経験と専門知識に基づいてチケットを分類して割り当てたり、人間が携わることなく自動的にチケットを解決したりします。
  • 自動化、スクリプト、ナレッジ管理を導入して、ヘルプデスクのスキルアップを図り、スループットを引き上げます。
  • プロアクティブなソリューションによってチケットのトラフィック全体を低減できる箇所を特定し、まだリストアップされていない将来の問題を解決します。




IT 専門家の 95% は、仕事の効率化のために自動化が必要であると考えています。

02

測定

現在の問題

調査によると、エンドユーザー エクスペリエンス指標を追跡するサービスデスクは驚くほど少数です。

従業員のヘルプデスク体験を追跡することは、ワークフロー/プロセスの最適化、従業員エンゲージメント、業務上の成果などを改善するために不可欠です。

しかし、Ivanti の調査では、追跡を行っている IT 専門家の割合は驚くほど低いことが明らかになっています。

48%

従業員のデジタル体験管理(DEX)スコアを追跡する

39%

チケットの解決スピードを追跡する

24%

顧客満足度 (CSAT) スコアを追跡する

解決のスピードや顧客満足度 (CSAT) スコアなどの指標を追跡して最適化することは標準的なベストプラクティスであるとされており、こうした数字は憂慮すべき兆候を示しています。



これが重要な理由とは?

組織は、ヘルプデスクのパフォーマンスと従業員のエクスペリエンスを結び付けるための IT サービス管理 (ITSM) 機能を使用していません。

ヘルプデスクのパフォーマンスについて、企業はより総合的に、ユーザー中心に検討する必要があります。 ここでの「パフォーマンス」とは、単にスループットや効率を測定することではなく、価値があり、ポジティブで、スケーラブルなエクスペリエンスを提供することも意味します。

「チケット解決のスピード」などの指標は、組織がヘルプデスクのリソースを効率的に使用しているかどうかを表します。これは管理すべき重要な数値です。 しかし、解決のスピードははるかに多くのことを表します。 チケット解決のスピードを追跡することは、組織にとっても次のようなメリットがあります。

  • 従業員の待ち時間を短縮し、サービスデスクに対する不満を軽減します (これにより、セキュリティ回避策、許可されていないソフトウェアやショートカットの使用、その他の不適切な行動が減ります)。
  • IT チームの作業負荷とストレスを軽減します。
  • 自動化によってスループットがどのように向上するかを理解できるようになります。
  • 従業員エンゲージメントと IT / セキュリティ へのサポートを強化します。

これらの利点にもかかわらず、従業員エクスペリエンスを評価するためにチケット解決指標を使用しているのは わずか 39% です。



03

統合された IT サービス管理 (ITSM)

現在の問題

企業には、サービスデスクのパフォーマンスとエクスペリエンスを監視および最適化するための統合 IT テックスタックが不足しています。

統合されていないデータはサイロ内に閉じ込められ、重要な洞察はアクセスできなくなります。

現在、リアルタイムのユーザー データやテレメトリ データを使用してデジタル従業員体験 (DEX) を管理する企業はわずか 53% であり、大きな機会損失となっています。 IT チームは、データに基づく情報を用いて意思決定を行うにあたって、システム、アプリケーション、ユーザー、デバイスすべてのテレメトリ データにアクセスしなければなりません。



これが重要な理由とは?

企業が IT テックスタックを統合すると、強力な洞察を見出し、自動化の導入により時間を節約できるようになります。

可視性は、ヘルプデスクのパフォーマンスを最適化するための必須条件です。 可視性をもたらす統合テックスタックにより、インテリジェントなチケットルーティング、自動化されたワークフロー、サービス提供の改善など、さらなる自動化とサービス改善が可能になります。

IT チームはこれを望んでいるのです。 IT 専門家の3 人に 1 人 は、エンドユーザーの問題を積極的に解決するための適切なツールが組織にないと答えています。

最終目標は、サービス提供プロセスを管理可能かつスケーラブルにすることです。

39%

のITチームがデバイスの使用状況を追跡しています。

35%

はデバイスの使用年数をログに記録しています。

32%

はライセンスのプロビジョニングを追跡しています。

04

セルフサービス

現在の問題

多くの従業員は IT の問題を自分で解決したいと考えていますが、セルフサービスを効果的に行うためのツールや監視を提供する企業は多くありません。

オフィスワーカーは、質問や問題があるときにサービスデスクに連絡するのと同じくらい、同僚に助けを求めます。

技術的な問題について同僚やインターネットに助けを求めることを好む従業員のうち、62% は、ヘルプデスクに連絡するよりも早いと考えてこの方法を選択していると答えています。

それにもかかわらず、正式なセルフサービスのオプションを提供する企業は多くありません。



オフィスワーカーの 3 人に 1 人は、自分の会社にはセルフサービス機能がないと答えています。

これが重要な理由とは?

個別の IT セルフサービスを利用していると、IT サービス管理 (ITSM) システムには記録されません。つまり、一部の従業員の IT トラブルは検知されないまま見過ごされてしまいます。

従業員の多く (45%) が IT の問題を自ら解決したいと考えている以上、セルフサービスのオプションはエクスペリエンス管理に不可欠であると言わざるを得ません。

また、パスワード リセット ポータルやソフトウェア ダウンロード センター、強力なナレッジベース、ヘルプデスク チャットボット、自動オンボーディング/オフボーディングなど、セルフサービスで対処できる IT サポートは多岐にわたります。

こうした隠れた情報を把握することで次の点が改善されます。

  • サービス品質: 従業員が解決したインシデントを追跡することにより、一般的な問題を特定し、会社のナレッジベースを改善することができます。
  • リソースの使用状況: 従業員自身で解決できる一般的な問題を把握することで、IT チームはリソースをより適切に割り当てることができます。
  • 意思決定: セルフサービスの使用状況とその有効性に関するデータは、IT 投資、トレーニング、ツールに関する重要な意思決定に役立ちます。

この問題は、企業が従業員全員に対して、勤務場所勤務時間に関係なく一貫したエクスペリエンスを提供できるよう模索している現在、特に顕著になっています。 強力なセルフサービス オプションは、年中無休24時間体制でサポートにアクセスできるようにすることで特にリモートワークの従業員にとって役立ちます。

05

段階ごとのアクション

組織が IT サービス管理をどのように再構築できるかについて、専門家が意見を述べています。

組織内における IT サービス管理 (ITSM) の役割を再考し、それを大幅に拡大します。

私は IT サービス管理 (ITSM) を組織内の重心として捉えています。 CIO 最高情報責任者が IT サービス管理 (ITSM) をチケットシステムとして考えないことが重要です。 それは、はるかに多くのことを意味するのです。 たとえば、新入社員の経験について考えてみましょう。 IT サービス管理 (ITSM) は、オンボーディングを自動化し、従業員の資産を管理し、従業員の体験を追跡し、適切なサービスが受けられるようにします。

では、これが組織レベルでどのように機能するかを考えてみましょう。 IT サービス管理 (ITSM) は資産を追跡し、チケットを管理し、IT 環境のパフォーマンスを分析します。 これらすべてによって、製品、デバイス、ユーザーに関するデータ、つまり蓄積された膨大な量のテレメトリ データが生成されます。 私たちはその情報を収集し、さまざまなプラットフォームやツール(すべて ITSM に基づくもの)に流し、その洞察に基づいた意思決定を可能にし、自動化を推進し、ワークフローとサービスを強化します。

さまざまな IT 機能を IT サービス管理 (ITSM) に統合することで、組織はより一貫性のある効率的な IT 環境を構築でき、最終的には従業員の満足度と生産性が向上することになります。 IT サービス管理 (ITSM) は、今後 IT をどのように管理するかの重要な焦点として捉えられています。

AI と自動化を活用して IT ワークロードを軽減し、サービス管理がより効率的に行われるようになります。

Ivanti では、チケットの処理、分類、ルーティング、修復に関する一連の自動化を開発し、その劇的な効果を実感しています。

数分や数日ではなく数秒でチケットを適切なグループにルーティングすることで、ヘルプデスクのトリアージ プロセスを高速化しています。 そして現在、私たちは AI を活用して、人間が介入することなく、自動的かつ即座に修復できるものを特定するという、さらなる一歩を踏み出しています。

簡単な例としては、ボットを使用して従業員が自分のパスワードをリセットできるようにすることが挙げられます。 さらに興味深い使用例として、Ivanti では AI を使用して社内のナレッジベースとチケット履歴を精査し、特定の問題が以前に発生した箇所を特定しています。 その後 AI が、問題を修正するためにパッチまたはその他の修復を適用できるかどうかを検討します。これはすべて自動で行われます。 こうした自律的な介入により、生産性は大幅に向上します。余裕ができたヘルプデスクのリソースは、他の領域における IT の生産性に集中させることができます。

IT が測定および最適化するために最も重要な従業員のデジタル体験管理 (DEX) メトリックを定義します。

サービス提供を最適化し、IT サービス管理 (ITSM) 経験全体を向上させるために、IT 責任者は次の領域を重視しなければなりません。

  • テレメトリ データ: 主要なテレメトリ指標には、デバイスの使用年数、プロセッサ速度、バッテリーの劣化が含まれます。 これらを追跡することで、従業員が問題に気付いていなくとも、IT 部門は潜在的な問題を迅速に解決できるようになります。
  • サポート関連の数値: 未解決のインシデント数、およびこの数が増加傾向にあるか減少傾向にあるかが重要です。 解決までの時間と労力のスコア(つまり、サポートを受けやすく、解決に到達しやすいかどうか)も、IT サポートの有効性を測定するのに役立ちます。
  • 顧客満足度 (CSAT): CSAT スコアは、サービスデスクとユーザーのやり取りを追跡および管理するために優先的に用いられるメトリックです。
  • アプリケーションのパフォーマンス: ロード時間とエラーは、業務遂行に必要不可欠なアプリケーションにとって重要な指標です。
  • セキュリティ メトリック: 脆弱性スキャンデータとマルウェア対策バージョン情報は、強力なサービス体制を維持するために重要です。

こうした情報により、IT チームは、ワークフローを自動化して解決時間を短縮したり、インテリジェントなチケットルーティングを使用して複雑な問題が該当する専門知識を有する担当者に正しく割り当てられるようにするなど、よりよい結果を得られるよう情報に基づいた決定を下すことができます。

調査方法

本レポートは、Ivanti が 2024 年に実施した 2 つの調査に基づいています。調査はそれぞれ「2024 年 Everywhere Work レポート: フレキシブルな働き方を促進するために」および「2024 年 従業員のデジタル体験 レポート: CIOによる行動の呼びかけ」と題されています。 これら 2 つの調査は、のべ 1万5500 人以上の経営幹部、IT 専門家、セキュリティ専門家、オフィスワーカーを対象に実施されたものです。

どうもありがとうございます!

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