今日のデジタル化された世界でビジネスを運営するには、業界規制、ビジネスの成長に伴うコストの増大、事業継続計画など、多くの課題が伴います。 ITサービスを効果的に管理しビジネス目標に合わせて調整するために、組織はリソース、予算、部門間のコラボレーションを最適化するサービス管理のソリューションへの取り組みを始めています。 

ITサービスの管理を自動化することで、企業は時間とコストを節約し、手作業による潜在的エラーの数を減らすと同時に、ITサービスを効率的かつ確実に提供できるようになります。  

正しいサービス管理ソリューションを適切に使えば、組織は自動化ルーツを活用し、効率の最大化とリソース稼働率の改善を実現できます。 

ITサービスマッピングの重要性 

サービスマッピングのプロセスは、手動で行うことも、ネットワークスキャンから集めたデータを使用してプロセスと目的を結びつけるサービスマッピングツールを使って自動で行うこともできます。  

最終的に、このプロセスの結果として、ご使用の物理的コンピューターとバーチャルコンピューター、ネットワークとストレージ資産の間の依存関係をくまなく視覚化するマッピング図が作成されます。 すべての依存関係の文書化は、銀行など、監査が必要な業界にとっても極めて高い価値があります。  

ITインフラストラクチャーの関係、アプリケーションの依存関係、通信フロー、ゴーストデバイス、ネットワークトポロジー、クラウドの関係 、そしてITサービス管理のインシデントや変更を示すマッピング図により、影響、リスク、根本原因の迅速な分析を正確に行うことができます。 これらの図では、サービスの提供が顧客満足度やコスト削減にどのように結び付いているかの洞察を得たり、改善が可能な分野を特定したりすることもできます。  

Gartnerの調査によると、組織の80%近くが、ITサービス マッピングがITサービスとビジネスの成果を調整し、両立させるのに役立つと考えていることがわかりました。

- “A Guide to IT Service Mapping Aligned with Business Outcomes” [ITサービスマッピングとビジネスの成果の調整へのガイド], 2020​ 

異なるシステム間の依存関係を文書化することは、サービスの供給の全体像を把握したり、ひとつのシステムが別のシステムに影響を与えた場合に発生し得る供給の停止やその他の問題を予測するのにも重要です。  

これらの詳細を把握することで、問題が発生した際には、組織は業務を中断することなく迅速かつ効率的に行動でき、最終的には予期しないダウンタイムやセキュリティ侵害に伴うリスクを軽減できます。 しかしながら、重要な成功要因は、事前対応的に継続して更新される堅牢な CMDB (構成管理データベース) です。  

Gartnerによると、CMDBイニシアチブの80%は、主に手動での更新、限られたリソース、不完全または信頼できないデータ、自己満足またはガバナンスの欠如が原因で失敗しています。​ 

- “Renovating your CMDB to Improve Business Outcomes” [CMDBの刷新によるビジネスの成果の向上], 2019 

CMDBイニシアチブ改善のプロセスを開発  

自動化されたITサービスマッピングは、管理者がCMDB内の問題をより効率的に特定・解決し、ITサービスのパフォーマンスと可用性を向上させるのに役立ちます。 上で説明したサービスマップの視覚化により、チームはCMDB内のさまざまなコンポーネント間の関係性を迅速に特定し、分析できるようになります。   

自動検出ツールとサービスマッピングツールの使用に加えて、イニシアチブが従うことになるコアプロセスを確立することも重要です。これにより、データが安全かつ一貫した方法で管理され、イニシアチブが組織としてゴールに合致する方法で確実に前進します。 プロセスには、次のステップが含まれているようにしてください (順序は関係ありません): 

  • 評価
    現在の状況を評価し、不足な点を特定し、ギャップをに対処する計画を考え出すことは、イニシアチブを確実に成功させる上で不可欠です。  
     
  • 測定 & 改善 
    30日/60日/90日ごとにタッチポイントを設け、進捗状況を追跡し修正を加えるようにしてください。 
     
  • 自動化を念頭に置いた設計  
    進捗目標に確実に達成するようにするには、自動化されたデータ収集やプロセスを使用したイニシアチブを設計することが重要となります。  
     
  • ガバナンスを確立  
    すべてのデータを一貫性を持って安全な方法で確実に管理するには、データ管理と意思決定のための手順、ポリシー、プロセスが必要となります。 
     
  • 目標と指標  
    目標と指標を特定することで成功の追跡と測定がし易くなり、利害関係者にイニシアチブの進捗状況を知らせ、改善すべき領域を特定し易くなります。 指標の例には、次のようなものがあります: 
    • 構成アイテム (CI) の精度:組織のCMDBにおけるCIの精度を決定します。  
    • ユーザー受け入れ:システムをロールアウトし、従業員に使用を促す成功率を測定します。
    • インシデント解決:インシデントの開発にかかった時間を経時的に追跡します。  

全体として、CMDBイニシアチブはこの5段階のプロセスで大幅に改善できます。 チームと定期的に会合を持って進捗状況を追跡し、プロセスの自動化、ガバナンス手順の確立、目標および指標の特定、そしてと現在の状況の評価を行うことで、イニシアチブの成功率を向上させることができます。  

最良のサービス管理ソリューションを見つける 

ITサービスマッピングと正確なCMDBにより、サービス管理のための組織立った構造が提供され、供給されるサービスとサービス間の関係性を明確に可視化することが可能となります。 これは、サービス管理のための唯一の信頼できるソースを提供するものであり、ITチームがより効率的か積極的に活動できるパワーを与えるキーとなります。 

「Everywhere Work」の時代において、リソース利用率の向上、予算の最適化とチームとのコラボレーションに役立つサービス管理ソリューションに対する組織の関心はどんどん高まっています。 しかし、組織にとって最適なソリューションを見つけるにはどうすればよいでしょうか?  

利用可能なITSMソリューションを評価する 

最初のステップでは、さまざまなサービス管理ソリューションを吟味して評価し、互いに比較してください。 それぞれのオプションを評価する際には、コスト、機能、使い易さ、拡張性、カスタマーサポートといった要因を考慮してください。  

効率性の向上、コストの低減、サービス供給の改善、スタッフによる学習時間の減少、顧客満足度の向上といった、サービス管理ソリューションがもたらす恩恵を最大化するには、サービス管理ソリューションが既存のシステムやプロセスとどれくらいうまく統合できるかも見ることが重要です。 加えて、さまざまなソリューションで提供されているカスタマイズオプションも考慮してください。 

自動化を活用する  

自分の組織にぴったり合った、適切なサービス管理ソリューションを選んだ後は? 今こそ、ソリューションがもたらす大きなメリットを活用するときです。  

自動化ツールはプロセスを合理化し、手作業を軽減するのに役立ちます。また、強化された分析能力により、潜在的な問題やリスクを迅速かつ正確に特定することがより簡単になっています。 リソース使用率が改善されることで長期的なコストの節約が実現すると同時に、リアルタイムのデータへアクセスにより、ITサービスは確実にビジネスの目標を達成できます。 

  

さらに詳しく知りたいですか? The First Bank社がサービスマッピングにIvanti Neuronsを活用し、プロセスの自動化、手作業タスクに割り当てられる時間や人数の削減、コストの最適化や継続的計画を実現した方法をご覧ください。